僕の名前は、麻倉葉王。

僕は今、10年修行した出雲を去り、京の都に帰ってきた。





「なっつかしいなー」





久しぶりに帰ってきた都は、相変わらず民は飢饉で食糧難。

都の乱れは以前より悪化していた。





、どうしてるかなー」





もんのすごく変わってるだろうか。

180度性格が変わるどころか、

360度して前と変わってないかもしれないし。



どっちにしろ、言える事は、10年という月日が経ったということ。


とりあえず






たぶん、あんまり変わってないだろうな・・・





僕が呟いた予感は、後に当たることになるのだった。














@


〜帰ってきた!お帰り 非常識!〜










「葉王殿〜こっち、こっち〜」


「あぁ、スマナイ。西の陰陽道のお方」





僕の目の前にいるのは、短い髪で歳のわりには小柄の男性。

彼はこんなナリでも、えげつない術を使うらしい。

聞いた話によると、彼がキレた時は、冗談抜きで、町が一つ消えかけたらしい。

人間、見かけだけで判断したら命取りになると僕は思う。






「そんなに改まらなくても、言葉を崩して良いですよー葉王殿。僕は今回、ただの案内者ですから」



「は・・・はぁ・・・」






そこが大いに問題なんだよ西の陰陽道のお方。

なんで君が僕の案内役なんですか?他の下っ端の奴なんて腐るほどいるだろうに。

だからって他の陰陽師と相談して決まったのはこの人だったらしい。

あぁ、そうか、これが俗に言う《新人いじめ》か・・・

まさか、都に帰ってきて真っ先に起こるなんて・・なんてついてないんだ僕。

そんな事にも気づいていない西の陰陽道のお方は、ある意味 お人よしというか、天然というか・・・



とりあえず今は、このお方のお怒りを受けない程度に過ごすしかないらしい。

術では別に負ける気はしない。

ただ、面倒ごとに巻き込まれたら後々困るから・・・






「葉王殿、陰陽道はけっこう広くて、沢山の陰陽師達が集まって棲んでいるんだが葉王殿はまだ来たばかりだから、僕と同室。


「はぁ・・・」





マジですか。さいですか。

僕はそこまで耐え抜かなければならないのか。

毎日がデンジャラスになりそうだ。



西の陰陽道のお方は、あれよこれよと僕にいろいろ説明をしてくれ、

ある程度の場所は大体回った。





「葉王殿は出雲から来たんだよねえ?出雲でのご活躍には盛大なものがあったとお聞きする。」


「はぁ・・・そうですか。」





すると彼は笑顔でこう言ってのけた。






ぜひともお友達になってはくれないかな?



「はぁ・・・・・・・ってはぁ!?





しまった。あまりにも、さらっと爆弾発言すぎて思考回路が正常に活動しなかった。

この人、ボケてる?もしかしなくても、ボケてくれてる?

ちょっと僕、突っ込みそうになったけど大丈夫かな・・・





「え、だからお友達に・・・・「あ」





庭を挟んだ向こう側の廊下に、一人の美しい女性が立っていた。


どうやら彼女はこちらに気づいていないらしい。

長く棚引く髪は、輝きに満ちている。

美しい・・・こんなにも人を美しいと思ったのは初めてだ・・・




いや、でもあの顔・・・









「うっわー・・・凄く見覚えがあるんだけど」



「葉王殿は様の知り合い?」






え?今何て言った?もしかしてって言った?

確かに言ったよね?

しかも、様付け?





アンビリバボー


「どうなされた!?葉王殿!?大丈夫か!?」






大丈夫か?って言われても、大丈夫じゃないです。

魂抜けかけました。

思い出す、辛い修行の数々。とくにサメとマッチョパラダイス。

人はコレをフラッシュバックと呼ぶ。



彼女はこちらの様子に気づかず、廊下をそそくさと歩いていってしまった。






「・・・西の陰陽道のお方・・・・」



「ん?どした?葉王殿」



は、今、どのような性格で?」






ちょっと聞きたくないけど、ここ重要だと思う。

非常に重要だと思うんだ・・・





様は、おしとやか(に見えて)で可憐(にも見えるの)で陰陽道の花と呼ばれているが・・・・実際のところ・・・」



「実際のところ・・・?」





ゴクリッ。




「まったく真逆らしい・・・」



「・・・・」




予想通りだ。

予想通りすぎて何とも言えない。言えなさすぎる。





「聞いたところによると、気に入らない陰陽師を片っ端からボコボコに・・・「うわ。そこまでそこまで」





駄目だって。それ以上言ったら、たとえ西の陰陽道のお方であろうと、はやりかねない。





「ともかく、そんな訳で、皆が恐れて様付けになってるよ」


「なるほど。」




納得しました。

凄く納得しました。




「あ。」


「ん?どうした?西の陰陽道のお方・・・」





彼は僕の後ろを指差した。

後ろ・・・・?

後ろに何かありますか?










「元気そうだね。葉王」







あぁ、ただいま非常識。






⇒それいけー2
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西の陰陽道のお方、お名前募集中。

一章の師匠ぶっこみでは、ゴッチこと大鬼が絡んでくれましたが、

この二章では出る予定は今のところありません。(何)

ということで、急きょ、西の陰陽道のお方ということで、何だかわかんないオリジナルキャラが、今回の

この二章でのハオ様絡み役です。同居へヘヘイ(意味不明)ちなみに、ボケキャラです。ハイ。

ハオ様の口調、僕設定で、その上、子供っぽくいかせていただきますハイ。ギャグですから。

ヒロインの変わったところは、口調、一人称が「私」になったとこです。ははは変わってないy(強制終了)

二章、楽しみにしてくださった方々へ☆「ごめんなさい」(土下座)逃走