〜恋って何ですか〜
「はぁ・・・・」
私はあの休日からあの美少年の笑顔が頭から離れない。
そして、英語の授業中にも関わらず、窓から空を眺めていた。
ため息が途絶えない。
「、ため息なんてついちゃって、どうしたの?」
「はぁ・・・・パイナップル王子」
「なんか、その名前言っちゃったらせっかくの雰囲気ぶち壊しだよ。」
だってしょうがないじゃない。
頭から離れないんだし。
気になるじゃないですか・・・
「あの髪型はいったいどうなってるんだとか」
「・・・・・・そっちかよ!?」
、ナイス捨て身の突っ込み!
私は君のその突っ込み魂に心から感謝するよ。
「ってのは半分冗談で。」
「裏を返せば半分は本気なんだね。」
まぁ、半分本気なんだけれども。
今は、そこんとこ置いといて。
「なんか頭から離れないんだよ〜」
はぁ・・・とため息を付いてまた空を見上げる。
今日は快晴だな〜雲一つないや〜
すると、は、そんな私の横でポツリと呟いた。
「心は上の空、その人のことばかり思い浮かべる・・・・これってまさか、」
「まさか〜?」
「恋じゃない?」
え?恋!?
これが恋!?
「はいぃ!!!??」
私は、の爆弾発言?のため授業中に大声出して椅子から立ち上がった。
あ、皆さんご注目?先生、なんか怒りで肩が震えてますよ。
は、あぁ、やっちゃった・・って顔してるし。
これってまさか。え?マジですか?今どき?
「・・・廊下に立ってなさい」
「・・・はぃ」
かくして、私は廊下に立たされる羽目になりました。
そして、手に持たされているのはバケツ・・・
「はぁ・・・なんでお約束みたいにバケツに水入ってるんだろう。」
今どき、こんなことする学校なんてないよね〜
古いよ。なんでだよ。可笑しいよこの学校!
「はぁ・・・せめて、この水がすべて蒸発してくれたらな〜。水の沸点って何度だっけな〜」
「水の沸点は100℃だよ。」
あぁ、そういえば、理科の実験でそんなこと言ってたっけ。
で、細かく言えば、1気圧での水の沸点は100℃とか先生言ってたっけ〜
あれ?私以外は今、廊下に誰もいないはずなのに。
声がした方に顔を向けると、お馴染みの腕の紋章には風紀の文字。
「ってえぇぇぇぇぇ!?雲雀さん!?」
「、驚きすぎ」
雲雀さんは、いつもと変わらずの格好と態度。
今の私に冷静にしゃべりかけることができるのは雲雀さんぐらいだろう。
そういえば、今って授業中ですよ雲雀さん。
「雲雀さん、なんでこんなところに?授業は?」
「授業なんて受けないよ僕は。そんなの受けなくてもいいしね。」
ちょっと――――――!?
聞きました今の?
中学校は義務教育ですよ雲雀さん。
「それより、こんなところで何してるの」
「は、はぁ・・・実は英語の授業中に叫んじゃって・・このザマです」
私は手に持っていたバケツを少し持ち上げて雲雀さんに訴えるように見せる。
雲雀さんは何か表情があまり宜しくない。
「・・・・・・」
少しの沈黙が続いたかと思うと、雲雀さんは私の教室のドアを開け、入っていった。
ガラッ
「君、の英語の先生?これ、どういうこと?」
「え!?」
いきなりの侵入者に先生と生徒一同は驚きを隠せない様子。
そりゃそうだ。その侵入者が普通の侵入者ではない。
あの、不良の頂点に君臨する並盛最強の風紀委員長だからだ!
しかも、入ってきていきなりこの台詞。怖いってば。
「君、良い度胸してるよね。覚えてなよ。じゃ、、借りていくから。」
バタン
雲雀さんは、言いたいことだけ言ってドアを閉めた。
あ、ドア閉める時に先生の顔がまるで地獄に落ちるわよって宣告された人みたいな表情に。
先生、ご愁傷様です。
なんて言ってる場合ではない。
「、行くよ。」
「はい、どこに行かれるんで?」
「応接室に決まってる」
あぁ、さいですか。
もう決定ですか。
雲雀さんは歩き出す。私も後についていく。
少し行くと、雲雀さんは振り向いて
「・・・、バケツは置いていったら?」
「あ。」
しまった、持ったままだった。
私はバケツを廊下に置いた。
誰かバケツの片付け宜しく。
なお、雲雀さんと応接室に向かう。
沈黙が続く中。雲雀さんが口を開く。
「、さっき、どうして空なんて見上げてたの?」
「え?」
上の空って感じで。と雲雀さんは呟く。
なんだか、表情が悲しそうだ。心配してくれてるのかな?
ってか、見てたんですか。
まぁ、いいか。
「あ、いえ、パイナップル王子が・・・っと」
「は?」
しまった、つい口が滑った。
「し・・・失礼します!」
「!?」
バコン
なんだか恥ずかしくなった私は、その場から走り去ろうとした。
途中、壁に頭を打ちつけ凄い音がしたが。
それでもなお走り続けて
そのまま家までダッシュで帰りました。
あ。授業サボったばかりか、早退しちゃった。
⇒08
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パイナップル王子、骸さん。いや、これは雲雀夢ですよ。
最近、ギャグ多かったので、頑張って甘切ないにもどそうとしてみました。
さぁ、始まりました三角関係。(違)
この夢は骸vs雲雀夢ではないです(ヲイ)
か・・・感想と暖かいお言葉(え)お待ちしております。