〜恐怖の弁当ターイム☆〜










「べーんとーターイム☆」


「何?ついに、いかれちゃった?ちゃんv」








は、弁当を片手に持って笑顔でにじり寄ってくる私に少し引いていた。

ちなみに、今は2時間目の業間休み。



けっして良い子が弁当を食べる時間ではない。間違っても弁当を食べる時間ではな(強制終了)。








「昼休みまであと2時間の授業が残ってますえ〜さん」


「イヤン。分かっとりますえ〜さん」








何だこの会話。

周りにいたクラスメート達は皆、私たち2人を見ると、一瞬凄い顔をしたが、

すぐに何事もなかったように日常生活を送り始めた。



いやぁ、毎回お騒がせしております。







        
「で?何?その弁当。摩訶不思議v」


「これには太平洋よりも深く、エベレスト(チョモランマ)よりも高いわけがあるんですよさん。」


「それを言うなら、海よりも深く、山よりも高いでしょ。ヤバイよ、その深さと高さ、日本で使うレベルじゃないよ。」








だてに地球、年月重ねてないしね☆







「で。」

「で?」

「はい。の分☆」







私は手に持っていた弁当を無理やりに押し付けた。

これを人は直情径行。または傍若無人という。

一方、押し付けられたは、焦っていた。

何なのその顔。めっさ嫌そうな顔してますよさん。







「食べろと?」

「イエースv」







それをものともせず、万遍の笑顔で返す自分。








「さぁ!ぐいっといけ、ぐいっと」

「いやいやいや、、弁当食べるのにその効果音はおかしいってば」








しぶしぶ弁当を開ける。あぁ、君ってば親友だぁ〜v








「「・・・・」」








弁当の中身を見て固まる

え?何か変なものでも入ってた?









「つかぬことをお聞きしますがさん。」


何だいセニョリータ。


「この、おにぎりの上にかかっているというか、この赤いカタマリは何ですか?


「え?ん〜と、それは・・・なんかあったんで、とりあえず付けてみようかな〜なんて思いまして。」









そんなにおかしい?その赤い物体。

なんか、あったから色つける(というか味付け)にはちょうどいいかな〜と思ったんだけれども。

そういえば、コレが何か知らなかって付けちゃったや〜。









「これってさー・・もしかして・・・・」

「もしかして・・・?」








「外国で言う、チリ・ペッパーじゃないっスか?」

「チリ・ペッパー?」








チリ・ペッパーって何っスか?紙?チリチリした紙?









「日本語に訳すと・・・グハァ。言えねえ、言えねぇよ。」

「言ってくだせぇ〜おやびん〜」









そこまで言われると気になるじゃんかー。









「心の準備はバッチし?」

「ごっつぁんです。」

「いいかい、ボウヤ。チリ・ペッパーって言うのはね。」

「チリ・ペッパーって言うのは?」



唐辛子のことだよ。」







とうがらし

とうがらし

とうがらし・・・(エコー)








「唐辛子ってあの辛くて、辛くて、辛いあの唐辛子?」

「そうだよ。その辛くて、辛くて、辛い唐辛子だよ。」








・・・マジ?








「ヤバっ!!調子にのって沢山ぶっ掛けちゃったよ!!」


「あちゃ〜やっちゃったね〜」


「どうしよう。どうしよう。こんな物あの人に出しちゃったら

《何のつもり?なめてるの?》とか言われてそっこくに窓から突き落とされちゃうよ〜!!?」


 
「あの人ってまさか・・・あの人じゃ・・」

「そうさ、あの人さ・・・」

「「・・・・」」









そんなことやるのはあの人しかいないもんね。







「もしかして昨日の・・・」

「あぁ、そうさ。あれで私は一ヶ月間下僕さ。」







・・・・


ガシッ


抱き合う私と







「もう何も言うなよ。」

「ガッテンさ。相棒!」







結局、はおにぎり以外をちゃっかし食べました。







かくして昼休み。


キーンコーンカーンコーン









、絶対生きて帰ってきなよ〜」

「ラジャ!もう、ヤバイと思うけど行ってくるさ!」








私は、唐辛子のカタマリと化しているおにぎりが入っている弁当を持って雲雀さんがいる応接室に向かった。


のはいいものの。







「(入れねえ・・・)」







応接室の前でたたずんでいた。







「(どうしよう・・・さすがにこの弁当は自殺行為だよね〜。かといって、もって来なかっても同じ結果かも。)」







私は、覚悟を決めて応接室のドアを開けた。







「どうも〜失礼しま〜すです。。」


「やぁ、よく来たね。。・・・弁当は?」







応接室のソファーに腰掛けている雲雀さん。

うわぁ〜弁当きた〜







「あ、あのですね。それが・・・」


「・・・持って来てないなんて・・・言わないよね・・・」








なんか少し悲しそうに見える雲雀さん。









「いや、持ってきたには持ってきたんですが・・・」


「じゃぁ、出しなよ。」








こ・・これ、出しちゃっていいのかな?(汗)

まぁ、おにぎり食べなければ大丈夫だよね。たぶん。

私は恐る恐る持ってきた弁当を差し出した。

弁当を受け取り、ふたを開ける雲雀さん。








「・・・・・・・・」







ひ・・雲雀さん、なんか凄く怖い顔で弁当を凝視してる・・・

や・・やばい。私、窓から落とされそう?








「あの、雲雀さん・・・」

「・・・・」








雲雀さんが箸を付けたのはおにぎり。

ぎゃ〜〜〜〜〜〜おにぎりぃ〜〜〜〜!!?いきなしピンチ!?







「あ、それは・・・」


パクッ


うっ・・・・


「!?雲雀さん!!?」


「・・・っおいしいよ。」


「はぃ?」







え?今、美味しいとはかけ離れたうめき声発しましたよ。








「・・・おいしいって言ってるでしょ。」


「えぇっ!?」








うっそだぁ〜〜〜〜〜〜〜〜!?

唐辛子バリバリですよ雲雀さん。

そんなの日本人が食べて美味しいレベルじゃないですよ雲雀さん。


というか私、そんな破壊兵器みたいなおにぎり見たことないですから。


自分が作ったけど。


心なしか、雲雀さんの顔が青い。


結局、雲雀さんはおにぎりを間食し、オカズも全部食べ、おまけに、リンゴのうさちゃんもバッチし食べてました。

リンゴのうさちゃんを食べている雲雀さんは、なんか可愛くて幸せそうに見えました。







「明日もよろしくね・・・」







と力なく言った雲雀さん。

私は知らなかったよ、君がそんなにもチャレンジャーだったなんて。(違)


そうか・・・じゃぁ、明日はワサビおにぎりとかにしてみようかな〜♪








「はい!もちろんですよ雲雀さん!」


頑張ってみせます!



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次の日。


本日のメニュー、わさび☆おにぎり。


「・・・・・」

目の前にあるのは ワサビらしきカタマリになっているおにぎり。

いや、これはおにぎりと言う名を超えてワサビのカタマリだ!


「ガッツだ雲雀さん!」


「(あれ?この子、分かってやってるの?)」


⇒05

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ごめんなさい。すいません。いや、これでも少し甘いと言い切ります(意味不明)