〜あの日から続く思い〜












・・・




僕が初めて彼女を見たのは、応接室の窓からグラウンドを見ている時だった。


放課後、雨がひどく降っていた日。



(これはまだ止みそうにないや・・・)

(もう他の生徒は、帰っただろうな)



そう思い、雨が止むまで待とうとしていた。

あまりにも暇だったため、僕は応接室にある窓からグラウンドを眺めていた。








「!?」







ずっとグランドを見ていたら、一人の少女が雨でびしょびしょになっているにも関わらず、グラウンドの中心まで歩いてきた。


なぜだか、僕は彼女から目が離せなかった。

彼女は、グラウンドの中心に立つと、叫んだ。








雨の馬鹿やろーーーーう!!!天気予報では晴れときどき曇りだったくせにぃーーーー








ワォ、何言ってるのこの子。








「ふぅ、すっきりした。帰ろ。」








そう言って彼女は帰って行った。



(天気予報でも、はずれるよね。それより、なんでわざわざグラウンドの中心で叫んだんだろあの子)



その日から、僕はその日グラウンドの中心で叫んだ彼女のことが気になるようになっていた。

自分でも、可笑しいんじゃないかって思ってたけど、何故か僕は彼女に引かれていった。



そして、彼女の名前を調べ上げた。








「ふぅ〜ん、か」


「なんだ、同い年じゃないか。クラスは違うみたいだね」








それから僕は、廊下で見かけても、校門で見かけても、彼女を目で追うようになっていた。

もっとも、彼女は振り向きも、気づきもしなかったけどね。

気づいてもらえないって・・・なんだか切ないな・・・




これって、恋なのかな・・・










ある暑い日の昼休み。グラウンドで彼女の声がした。


僕は、驚き、応接室の窓からグラウンドを見た。

そこには、僕が密かに思いを寄せる彼女と、その友達がバットとグローブを持っていた。


・・・野球じゃないよね?と言いかけたその瞬間、彼女の友達がボールを投げ、


彼女がそのボールを打った。

ボールは勢いをつけ、


応接室めがけて飛んできた。



パリーン








「っ・・・」







間一髪、僕は応接室の窓から一瞬で離れた。








「まさか、狙ってたんじゃないだろうね」








グラウンドを見ると、焦っているようにみえる彼女たち。

とても狙っていたとは思えない。


ふと、自分の脳裏に声がしたような気がした。










これはチャンスじゃないのか と。







僕は足早に校舎を出て、グラウンドに向かった。

グラウンドに行ってみると、二人は混乱していたのか、何か意味不明なことを言っていた。







「たっ・・隊長!」








隊長って誰?








「はっ!何でありましょう殿」








なんか、言葉可笑しくない?








「これは、逃げるべきですか?それとも覚悟を決めて半殺しにされるべきでしょうか?」


「はっ!これは半殺しではすまないと思われます!」









そんなに僕が怖いの?










「ねぇ、君たち、何やってるの?」









僕は、少し声をかけるか迷ったけれども、ここで引いては名がすたるので、おもいきって声をかけた。









「「ワオ!人生ワンダフル」」








なんで抱き合ってるの君たち。

しかも発言、意味不明だよね。










僕は、いつもの癖でトンファーを出した。








そしたら、二人の顔が引きつった。


やってしまったと思ったが、仕方ない。

僕は本来の目的を実行に移した。









「・・・、後で応接室に来るように」









そして校舎のほうに向くと、応接室に向かって歩いた。



・・・来てくれるかな・・・。

まぁ、来なかっても迎えに行くつもりだけど。

もう、逃がさないよ・・・




覚悟しといてね





⇒03
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2話!なんか、頑張ってます(何)ヒバさん語りバージョンです。

はい、甘切ない感じでした。え?やっぱりギャグのほうがしめてないかと?

まぁ、割合いなんて、なんのその〜(止まれ)

ちょっと、シリアス風味でいきました。この連載夢は、雲雀さんの片思いから始まります!

い・・異常だ(汗)

か・・感想募集しておりま(強制終了)