C
〜神様、僕が何かしましたか〜
チュン チュン チュン
「どう葉王殿、良く眠れた?」
「えぇ、おかげ様で一睡もできませんでしたよ」
ぜぇ、はぁ。ぜぇ、はぁ。そう、何を隠そう僕とマミヨン(鬼)は明け方まで戦っていました。
おかしいだろ。なんでニッシー(西の陰陽道のお方)が眠りについた途端に僕に襲い掛かってくるんだ。金棒持って。
しかもその金棒、ちゃっかし血のりがべったりと付いてるし。
だいだい、真横で生死をかけた物凄い戦いが繰り広げられているのに何でこの人は熟睡できるんだ。
「そっか、良かったv」って僕の話聞いてた?絶対聞いてないだろ?なんでそんな笑顔なんだよ。
「今日は組み分けの日だね。」
「組み分け?」
話変えたなこの野郎。
いったい何を言い出すかと思ったら、いきなり組み分けの日?何の組を分ける必要があるんだろうか。
「陰陽師は3人一組で行動するんだよv」
「え?マジ?」
「僕、ハッチと一緒の組が良いな♪」とか、相変わらず目を輝かせてそんなこと言われてもな・・・
神様、仏様。一生のお願いです。どうかこの人と一緒の組にだけはしないでください。
じゃないと僕は、この陰陽道で生きていける自信がありません。
拝啓、神様。
僕がいったい何をしたんですか
「わぁv一緒の組だねv葉王殿v」
「一緒の組だね!葉王!」
「わぁーお。」
何ですか。何なんですかこの組は。どう考えてもイジメの域を超えている・・・そして、周りからは同情の眼差しで見つめられている。
ある者はひっそりと僕の肩を叩き、「ご愁傷様」とか、「もう、あの二人とペアを組めるのはお前しかいないんだ」とか呟いて行く。
だからってダブルはないだろ!!!せめてどっちか1人にしようよ。
「「宜しく葉王(殿)」」
「うん・・・宜しく・・・」
相変わらず小鹿のように跳ね回る元気いっぱいの心はまだピュアー(?)子供コンビ。あぁ、保護者役は僕か・・・
って、ちょっと待った。
組決めた人の手の中に金貨が握られていたような・・・・賄賂か!?
賄賂なんだな!?
つまり賄賂でこの組にしたと・・・恐るべし、ニッシーコンビ。ブラック子供コンビ。
「今日は都の鬼を退治してくれと依頼が来てるらしいよ、よし!いっちょボコりに行こう!」
「都か・・・今日ぐらいはゆっくり部屋で過ごしたかったな・・・」
「葉王殿はよっぽどマミヨンが気に入ったんだね」
「部屋かえてくれないかな・・・」
僕がこの10年で会得したのは、とりあえず受け流すことだ。
この二人にいちいち突っ込みを入れていたらそれだけで日が暮れそうだ。
「ねぇ、ハッチ!僕、水飴食べたいな!」
「あ、私もー!私もー」
「はいはい。分ったから、とりあえず依頼が先ね」
はぁ・・・先が思いやられる。
依頼人の屋敷内に案内された僕らは、さっそく鬼の気配を追うと共に、鬼の痕跡、さらには鬼に関する話を聞いて回った。
召使達が言うに鬼は一匹らしく、とても凶暴で手がつけられないようだ。
これは時間がかかるかな・・・僕のため息の数も多くなってゆく。
「あれ?は?」
「様ならさっき鬼を見つけたからって一目散に走っていったよ」
「・・・そうか・・・」
どうりでさっきから居ないと思ったら・・・。
ん?
ヒュー
あ、頭上から何かが凄い勢いで飛んでくる。
ズガァァァーン
「うわっ!?」
なんとか飛んでくるものを避けることができた僕。
はっと気がつくと、横に大きな穴が開いてました。
うわぁ、鬼さんこんにちは。何かこんなこと10年前にもあった気がするなー。
「ぐふぐふぐふ(訳:すいません。もうしません。許してください)」
「わぉ。鬼が泣きながら土下座して謝罪しちゃってるよ」
「えーやだ。」
「ぐふぐー!!!(訳:助けてー!)」
ぼこっぼこっぼこぼこぼこ
いたいけな弱い鬼(いや、強いんだけど)を問答無用でボコっていく。
心底、お悔やみ申し上げます。
「そういえば様が鬼退治を始めてから鬼の数が急激に減ったらしいよ」
鬼もに遭遇するぐらいなら成仏したほうがマシだって思ったんだね。
うんうん、気持ちは痛いほど分かるよ鬼。って、僕ら結局何もしてないんだけど。これって三人組みになる必要なくない?
さ、今から三人組み解散の申請しに行こう。
帰り道、
2人の手にはしっかり水飴
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
アンケートで多かったので久しぶりの更新。ニッシー出まくり。投票ありがとうございます!(土下座)
久しぶりすぎて皆のキャラ分らなかった・・・(一部を除く)
そろそろヒロインとハオの絡みにしていこうかなと思う中、ニッシー妨害。
彼の名前、未だに募集中。(何)さて、今回はギャグひかえめにしてみたつもりだったんですが・・あぁ、なんていうか。(遠い目)
ゴッチでも出そうかなー。どうしようかなー。次回、ゴッチ復活の予感!?(え)
で、お送りいたします。(わー)
たぶん
苦情・要望・願望・感想・おまちしておりますv