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〜合言葉はマッチョリーノ〜










僕は新鮮な空気を頭にいっぱい入れるために、庭を散歩していた。


先ほどのショックからまだ立ち直れなかった。




「世の中の女性は強くなったものだな」




たぶん、一部だけだとは思うけど。


いや、一部であってくれ!!!!





ふと、目の前に池の横に立っている桜を見た。



「はぁ・・なんだ、桜・・・か」



桜は一つぽつんとたたずんでいた。まるで、今までのショックを洗い流してくれるみたいだ。

視界に池が入る。

池は、凍っていた。

不自然に思い、庭を見た。

庭には雪が積もっている。

そうだ、今は冬だ。


こ・・・・・・・・




この池が凍るくらい寒い冬に桜が咲いているってかなり有り得ないだろ!?



ここは陰陽師の屋敷。これくらいできても可笑しくないのかもしれない。

そして、決定的なのは、の屋敷。






うん、これなら納得がいく。





もう、こんなに異空間なのだから、




「この、廊下にある戸棚には変な物が入ってたりして〜」



なんて、


かなり冗談で何故か廊下にあった戸棚らしきものを開けた自分を悔やんだ。




ガチャッ




「・・・・・」




バタン!




いた・・・・・


なんかいた!!!!!




し・・・・至上最強ミステリー劇場。


「何言ってるんだよ葉王。意味不明だよ葉王。いつも冷静に突っ込むのにボケに回ったら誰が突っ込むんだよ葉王」




後ろを振り向くと、がいた。

いったいいつの間に、気配を消して近づいてきたのだろう。

絶対・・・陰陽師より忍者のほうが似合ってると僕は思う。



が、突っ込みになればきっとうまくいくよ」


「何言ってんだよ。僕は素敵なボケキャラなのに」





そんな自分から言っちゃうボケキャラいないってば。

なんて思ってると、突然・・・


ガチャ


戸棚が開いた。



中に入っているのは・・・紛れもない・・・マッチョ。


マッチョリーノ〜


はぁ!?


ガシッ


戸棚からマッチョ男の腕が伸びてきて僕の腕をつかんだ。何か意味不明な単語を発しながら。

怖い・・・かなり怖い!!!



「・・・・・」


「・・・・・」



「あ・・あの・・離してくれないかな」


「マッチョリーノ」


「いえ、ホント人違い(?)なんで離してくださいぃぃ!!!」



必死で抵抗したが、マッチョ男は僕の腕を離さなかった。

むしろ、つかんでいる手に力が入る。

ギシギシと、僕の腕は痛みだした。

そんなこんなで、接戦が続く中、がついに動きだした。




「マッチョリーノ〜」


は、意味不明な単語を発して、右手を上げた。



「マッチョリーノ〜」


マッチョ男も、同じようにして右手を上げた。




え?なに?通じてるのコレ。


そして、マッチョ男は僕の腕を離し、何事もなかったかのように戸棚を閉めた。



後に残ったのは、僕と

痛い沈黙が続く。

沈黙を破ったのはの能天気な発言。




「まぁ、こんなこともあるさ。」


いや、ねえよ




こんなこと、日常茶飯事で起きたら、身がもたない。

今、目の前で起きた出来事を、僕はに聞く事ができなかった。







「そうだ、葉王。山に修行に行くぞ」





は・・?山・・・・・?



「なんで、山?」


「人類の源に帰るんだ!」


「それって海だろ!?」



まぁ、人類誕生説はいっぱいあるけどさ、何で山?一般は海だよ海。



「そこをあえて山に行くのがこの僕さ!」


「あぁ・・そういう性格だったよね。」



そうだった・・はそういう性格なんだった・・・

そして、僕が何を言おうと聞きもしない。

もう、山に行くのは決定した。



「持ち物は、てふき と 大鬼。

「大鬼は無理だよ。と言うか、僕の部屋にそんな物騒な物いないから」



まぁ、確かに・・前、僕が起きたら目の前にいたけど。

は、なぜか(ニヤリ)と笑った。

・・・・僕の部屋に何を仕込んだんだ!?




「集合は門の前!用意が出来次第来ること!あ、ちなみに制限時間は3分以内だから。じゃ!」



そう言い残すと、は風のように廊下を走り去って行った。

その後ろ姿を、(忍者だなぁ・・・・)と思い見つめる僕。


えっと・・今、この廊下の地点から僕に割り当てられた部屋までおよそ全力で走って約3分だから・・・



「あれ?いじめ?」



もう、片道でアウトじゃない?





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あ〜ついにやった〜春未はやってみせた〜(何!?)


ハオ様がいじめられすぎて見ていられない。(いや、お前がやったんだろ)

にしても、ヒロインはいったい何者なんでしょうか。(え)

次回、明らかに!?  

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